土地売却の前に知っておきたい事前知識、高く売るポイントを解説
土地を売却する理由は様々ですが、資産整理や不動産相続などで土地売却をするシーンはやってきます。
土地はそのまま放置すると維持費や税金がかかるばかりですので、売却すると決めたら早い行動が大切です。
土地の売却には、必要な書類をそろえ、土地の不動産価値を知るために不動産会社に査定を依頼し、土地の状況などを調査し、購入者を探すために売却活動をするのですが、売却にかかる期間は平均で4か月程度といわれています。
より計画的でスムーズな土地売却の為には、事前によく売却の手順を確認し、準備をしておくことが重要です。
土地の売却理由ランキング
土地売却の理由は各家庭様々ではありますが、どういった理由が多いのでしょうか?
過去のデータによると、資産整理のために土地を売るという方が全体の46%を占めており、土地売却理由の第1位になっています。
相続が27%で第2位、次いで住み替えが第3位となっています。
順位 | 売却理由 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 資産整理 | 46.7% |
2位 | 相続 | 27.2% |
3位 | 住み替え | 10.8% |
4位 | 金銭的な理由 | 7.9% |
5位 | 転勤・転職 | 1.4% |
6位 | 離婚 | 1.4% |
7位 | その他 | 4.6% |
※調査期間:2019年12月~2021年2月 引用元:PR TIMES
理由は様々ですが、土地は持て余してしまうと空家以上に維持費も税金も掛かりますので、皆さん、いち早く売却したい、という方が多いようです。
土地売却の流れは?
それでは、土地売却の流れについて、確認していきましょう。
(1)査定をする
不動産会社に査定依頼をすると、一週間ほどで査定書を作成してくれます。
査定価格は依頼した不動産会社によって多少の差がありますので、複数の会社に依頼を出すことをお勧めします。
(2)売り出し価格を決める
売却額は基本的に、売主の希望で決めることができます。
不動産会社によって査定価格は多少差がありますので、よく見比べて希望額より少し高めにつけると良いでしょう。
(3)媒介契約を結ぶ
土地の価格が決まったら、不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約の種類は3種類。「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」となり、それぞれに特徴があります。
それぞれの媒介契約の特徴、違い、詳しい内容は下記のリンクよりご確認ください。
(4)売却活動を行う
売却のための広告を掲載したり、売却する土地の清掃などの準備をおこなったりし、買主が現れるのを待ちます。
(5)売買契約を行う
買主とよく契約内容を協議した上で、売買契約を結びます。
売却金額の一部を手付金として、買主から受け取ります。
(6)土地を引き渡す
売買契約で取り決めた日付になったら土地を買主に引き渡します。
引き渡しの当日には買主は残りの支払額を売主へ支払い、売主は買主に必要な書類を渡します。
(7)確定申告を行う
土地を売却して利益を得た場合は確定申告が必要になり、控除などを利用するのであれば確定申告と一緒に行いますので、忘れないようにしましょう。
以上、7つのステップに分けて、簡単に説明をしましたが、より詳しく内容を知りたい方は下記の関連記事をご確認ください。
関連リンク|コラム|土地売却の流れは?ステップ毎に詳しく解説
土地売却の前に押さえておきたい3つのポイント
土地売却の流れを知った所で、その中でも特に大切なポイントは3つです。
これを押さえておけば、売却の際に大きな損をしてしまうことはないでしょう。
(1)土地の相場を知る
事前に同じ地域で売られている、近い条件の土地をリサーチするなどして、自分の土地の相場をよく確認しておきましょう。
相場を知っておけば、不動産会社を選ぶ際に冷静に査定額を見比べることができます。
不動産会社を選ぶ際に、単純に査定額の高かった会社を選んだものの、あとから様々な理由を付けて売却価格を大幅に値下げされてしまったなどのトラブルも少なくはありません。
査定額が相場よりも高すぎたり、逆に安すぎたりする場合は、その理由を不動産会社に問い合わせて確認しましょう。
(2)土地の見栄えを整えておく
古い家が建ったままの土地や、更地でも草木が生い茂っていたり、ゴミが不法投棄されたりしていると、印象は悪くなり、買主が見つかりにくくなります。
売却活動が始まったら、不動産会社が広告のために写真などを撮影するため、その前に見栄えを整えておきましょう。
(3)土地の売却に強い不動産会社を選ぶ
土地を売却するためには事前に様々な作業や手続きが必要となる場合があります。
そのため、土地の売却実績の多い不動産会社に依頼をすることが、スムーズな売却の第一歩です。
一社ずつ、自力でサイトを確認しても良いですが、一括で複数の不動産会社に査定を依頼することのできるサイトなどもありますので、そういったサービスを利用し、比べてみるもの良いでしょう。
土地売却に必要な基礎知識まとめ
ここまでは売却の実際の流れについて解説をしましたが、事前に知っておくとより土地売却がスムーズになる情報をご紹介します。
(1)土地を売るのに必要な書類
土地を売るのには土地そのものがあれば良い、というわけではありません。
売却するにあたって、必要な書類が様々ありますので、事前によく確認しておきましょう。
- ・登記済権利証、または登記識別情報
- ・固定資産税納税通知書、固定資産税評価証明書
- ・土地測量図、境界確認図
- ・売主本人の確認書類(身分証明書や印鑑証明書、実印など)
上記のほかにも、建築確認済証や工事記録書、建築設計図なども必要に応じて準備します。
必要書類についてより詳しく内容を知りたい方は下記の関連記事をご確認ください。
関連リンク|コラム|不動産売却に必要な書類一覧と書類の取得方法を解説
(2)土地売却に掛かる費用
土地売却にも費用が掛かります。
費用の目安は売却価格の3.5〜5%程度で、不動産会社へ支払う仲介手数料や、印紙代、登記代が必要となります。
個人間での売買であれば、仲介手数料を支払う必要はありませんが、トラブルになるケースが多くありますので、あまりお勧めはしません。
もし、すでに買主が決まっている場合は、不動産会社に交渉すれば手数料を割り引いて、売買契約を媒介してくれます。
土地の売買には専門的な知識が必要となります。
契約書の作成や土地の法的な制限、境界の問題、インフラの状態などでトラブルになる事も多いため、不動産会社を介して契約する方が、安全といえるでしょう。
より売却にかかる費用について知りたい方は下記の関連記事をご覧ください。
関連リンク|コラム|不動産売却に仲介手数料はいくらかかる?売却に必要な費用を詳しく解説!
関連リンク|コラム|不動産売却に税金はいくらかかる?全6種類を詳しく解説!
(3)相続した土地は相続登記が必要
相続した土地を売る場合、売却前に相続登記が必要になります。
相続登記とは、土地を相続した際に名義人を変更する手続きの事で、国の法律によって義務化されています。
相続登記と所有権の登記名義人の変更は、正当な理由なく申請しなかった場合、それぞれに過料を支払わなければいけませんので、忘れないように注意しましょう。
(4)ローンの抵当権は抹消が必要
売りたい時に抵当権が残っている場合、抹消しなければ売却することができません。
ただし、事前に抵当権を抹消しておく必要はないため、引き渡しと同日に、買主からの支払いを使って抹消することができます。
その場合は、事前に銀行に通知をしておく必要がありますので、最低でも2週間以上前には銀行に連絡をしておきましょう。
抵当権の抹消に必要な書類を準備するためには時間が掛かりますので、時間に余裕をもって進めることをお勧めします。